ひな祭りが近くなると、よく耳にする定番の歌「うれしいひなまつり」。
あの歌の歌詞の意味をしっかりと理解されている方は意外と多くはないのではないでしょうか。
また、ひそかに「替え歌」がブームになっていたりもします。
そこで今回はひな祭りの定番ソング「うれしいひなまつり」の歌詞の意味や替え歌などについてまとめてみました。
うれしいひなまつりの歌詞
「うれしいひなまつり」をバレンタインが終わったその日から、毎日のように街で耳にする方もいらっしゃるのではないでしょうか。
そこで、ひな祭りの定番の歌である「うれしいひなまつり」の歌詞をご紹介致します。
★うれしいひなまつり★
1.
あかりをつけましょ ぼんぼりに
お花をあげましょ 桃の花
五人ばやしの 笛太鼓
今日はたのしい ひな祭り
2.
お内裏様(ダイリサマ)と おひな様
二人ならんで すまし顔
お嫁にいらした ねえさまに
よく似た官女(カンジョ)の 白い顔
3.
金のびょうぶに うつる灯(ヒ)を
かすかにゆする 春の風
すこし白酒(シロザケ) めされたか
赤いお顔の 右大臣(ウダイジン)
4.
着物をきかえて 帯しめて
今日はわたしも はれ姿
春のやよいの このよき日
なによりうれしい ひな祭り
みなさんはこの曲、4番まであったことをご存知でしたか?
ちなみに私は大人になるまで知りませんでした(笑)
歌詞には間違いがあった?! 本当の意味は?
実はうれしいひなまつりの歌詞には二つほど、秘密があります。一つは意味に注目するとわかるのですが、“歌詞に間違いがある” ことです。
2番の歌詞の「お内裏様とおひな様」という歌詞。じつは、お内裏様というのは男の雛様と女の雛様、二人そろって初めて、「お内裏様」と呼ぶのです。
つまり、「お内裏様とおひな様」という歌詞には、お雛様が二人もいることになってしまい、矛盾が発生するのです。
もう一つの間違いは、3番の「赤いお顔の右大臣」という歌詞です。ひな人形を見て頂いたらすぐ分かることなのですが、実は顔を赤らめているのは右大臣ではなく、”左大臣”なのです。
どこで逆になってしまったのかは不明ですが、明らかにここにも矛盾が発生してしまっているのです。
二つ目の秘密ですが、それはこのうれしいひなまつりの作詞をしたサトウハチローさんにまつわることです。
実はこの歌は「うれしいひなまつり」という曲名でありながら、サトウハチローさんの実のお姉さんにあてた鎮魂歌(レクイエム)だったのです。
サトウハチローさんのお姉さんは嫁ぎ先が決まった直後に結核になり、そのまま息を引き取りました。
姉を思って作った歌詞だというのは、2番の歌詞で「お嫁にいらしたねえさまに、よく似た官女(カンジョ)の白い顔」というところを見ると良く分かります。
うれしい、楽しい曲というよりは、お姉さまの死を悼み、霊を鎮めるために作った歌詞であると言われています。
うれしいひなまつりには替え歌も!!
この歌には替え歌が存在しています。その歌詞を少しご紹介致します。
1番の、「あかりをつけましょ ぼんぼりに」の部分だけでも、下記のようなものがあります。
・あかりをつけたら 消えちゃった
・あかりをつけたら 停電だ
・あかりをつけましょ 爆弾に
というようなものがあります。そのほかにも、五人囃子が「五人ギャング」になっていたり、「吹っ飛んだ」とか、「爆死した」とか、過激な歌詞の替え歌にされることが多いです。
替え歌の方を覚えていて、正しい歌詞を覚えていない子どももいたりするので注意が必要ですね(笑)